MF膜について
MF膜の孔径は、0.01µmから10µm程度で、濁質は除去するが溶解性物質は透過します。
MF、UF膜には各種の材質が用いられている。下記にMF、UF膜に用いられている各種材質の化学的、物理的性質をわかりやすく表にしました。現在は、浄水用の膜、MBR用の膜(中空糸、平膜)の多くがPVDF製です。
親水性とは、水をよく通す性質があるので膜の透水性がよく、一方、疎水性とは水を通しにくい性質があるので膜の透水性はよくない。
UF膜について
MF膜よりさらに篩の目を小さくしたもので、除去対象物質の分子量が1000~30000程度の膜。
膜表面の孔径は0.01µm以下で、分離可能な物質の大きさは分画分子量(Molecular Weight Cutoff:MWC)で表します。これはUF膜の細孔の大きさを直接測定することが困難なためです。
MF膜・UF膜の用途例
MF、UF膜の用途として、水道水の浄水プロセス、RO(逆浸透膜)の前処理、半導体用超純水、電力用超純水、海水および水の淡水化、イオン交換樹脂、活性炭の前処理、工業用水・井水の除濁、除菌、下水2次処理水回収、清澄な排水回収などがあります。
膜ろ過は、ろ過精度が非常に高く、膜装置はコンパクトに収納できるので省スペース、凝集剤の低減化、ユニット化が可能なので建設工期が短縮できるなどのメリットがあります。